祭りの夜の歌

堀場康一


熱田まつり・献灯まきわら(写真)
(付記参照)

きみゆれる ぼくふれる
きみおどる ぼくきどる
きみはしる ぼくはねる
きみわらう ぼくさけぶ
きみつぶる ぼくなでる
きみしんみり ぼくそわそわ
きみひとこと ぼくあいづち
きみふたこと ぼくぼそぼそ
きみあきれる ぼくよろける
きみてをだす ぼくてをとる
きみしゃべる ぼくうなずく
きみしょげる ぼくおどける
きみほほえむ ぼくうれしい
きみげんきそう ぼくだいじょうぶ

ぼくからきみへ きみからぼくへ
こころとこころ キャッチボール
まきわらぶねを よぞらにうかべ
はなびでてらし やかんひこう
このままふたり ゆめのなか
あしたのてんき はれるかな


付記

 6月5日は熱田まつりの日。日が暮れて「熱田さん」こと熱田神宮に出かけました。
 参道には屋台が立ち並び、人々がひしめいて、子どもの頃をなつかしく思い出す光景でした。献灯まきわらが神宮の杜を彩り、曲太鼓の響きが境内にこだまし、近くの公園で打ち上げられた花火が夜空に舞いました。
 楽しい一日でした。
2000/06/12




 詩集『記憶のサラダボール』目次

 Copyright (c) Koichi Horiba, 2000