モーニングランナー

堀場康一



ぼくはモーニングランナー
夜明けの町を駆け抜けて
その先に何があるかわからないが
気にせずに走りつづける
ぼくはモーニングランナー
ずっと走りつづけていれば
いつかだれかと出会うはず
いつかどこかに辿り着くはず

大通りの跨線橋から見渡す朝の町は
いつも新鮮で心地よく
人々が元気よく動き回るのを
さりげなく待ち構えている

ぼくらはいつでも前にすすむことができる
ぼくらはいつでも未来をめざすことができる
ためらいは自分のなかにあるだけ
ぼくは夢の向こうの日常を目当てに
子どものようにすたすた走りつづける
ぼくはモーニングランナー

付記

 2005年12月15日の日記も合わせてご覧下さい。
2005/12/15, 2007/07/16, 2009/07/08


詩集 スタートライン 目次

Copyright (c) Koichi Horiba, 2005