モーニングランナー
堀場康一
ぼくはモーニングランナー
夜明けの町を駆け抜けて
その先に何があるかわからないが
気にせずに走りつづける
ぼくはモーニングランナー
ずっと走りつづけていれば
いつかだれかと出会うはず
いつかどこかに辿り着くはず
大通りの跨線橋から見渡す朝の町は
いつも新鮮で心地よく
人々が元気よく動き回るのを
さりげなく待ち構えている
ぼくらはいつでも前にすすむことができる
ぼくらはいつでも未来をめざすことができる
ためらいは自分のなかにあるだけ
ぼくは夢の向こうの日常を目当てに
子どものようにすたすた走りつづける
ぼくはモーニングランナー |
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