二十一世紀の風
堀場康一
二十一世紀の風が吹きはじめた
あなたのまわりに吹きはじめた
その風が追い風となり
あなたの未来に幸があるように
その風があなたをやさしく包み
いつもすこやかでいられるように
祈っている
ぼくはといえば
早朝の町を日々走りながら
たわいのない夢をはぐくんでいる
勝算はないが
へこたれているわけではない
五十数年生きてきたが
若さは失っていないつもりだ
ぼくをとりまく二十世紀の風を追い払い
二十一世紀の風にうまく乗れたなら
忍耐とためらいの鎧を捨て
ひかりかがやく舞台で
習いたてのタップを踏むだろう |
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